当院の武井 麻子 医師が寄稿しました「神経難病在宅療養ハンドブック改訂版」(編著:成田 有吾)がメディカルレビュー社より3月4日に刊行されました。
内容紹介
「神経難病在宅療養ハンドブック」は、2011年10月に小さな冊子として出版されました。ちょうど、同年9月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の呼吸困難感にオピオイドの使用が診療報酬上では容認された直後でした。その後、「筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン 2013」の刊行(日本神経学会編 2013年12月)、「難病法」の成立と施行(2015年1月)と大きな変化が続きました。また、「難病緩和ケア研修会」が2012年3月に荻野により開始され、東京での3 回の開催のあと、岡山(2014年)、鹿児島(2015年)での開催と続いています。初版はこの研修会でも紹介されてきましたが、執筆者のあいだで出版後の変化に沿った改訂が必要だと感じるようになりました。
今回、全体を見直しながらも、コンパクトさと、見開きチャートでの内容紹介を引き継ぐように試みました。摂食嚥下と栄養管理、リハビリテーション、および諸制度の項目を別立てとし、薬剤表も状況の変化を反映させ全面改訂しました。一方、読者対象は、初版と同様に、在宅療養中の神経難病の患者さん・ご家族を支援している多職種と療養者を念頭に置いています。神経内科を特に専門としていない方にも概要をご理解いただけることを目指しました。
本書は、神経難病の在宅医療と緩和ケアに焦点を当てていますが、とても、全体を網羅できるものではありません。現状の一断面を切り取ったに過ぎない小さな冊子です。それでも、みなさまの診療や考え方のヒントのひとつとなれば執筆者にとって望外の幸せです。
(「はじめに」より)
<メディカルレビュー社サイトより引用>