今回は後発(ジェネリック)医薬品のお話をしようと思います。
ジェネリック医薬品とは規定の試験をすることで厚生労働省の認可を得て製造される、先発医薬品と効果の同等な医薬品のことをいいます。ジェネリック医薬品は一般的に先発医薬品と比べて価格が安く、また、古い先発医薬品に新しい技術を使用することにより味、飲みやすさ、使用感、錠剤のシートに工夫をする、錠剤に医薬品名を印字する等、先発医薬品より改善を加えたジェネリック医薬品が発売されています。
当院はジェネリック医薬品へ積極的に変更しています。それは医薬品の新しい製剤上の工夫等を評価していることに加えて、価格が安いことから国の医療費負担増加を減らす社会的な役割があると思うからです。我が国の医療費は年々増加しています。医薬品を使用する高齢者が増加していることに加えて、高価な医薬品が承認されるようになりました。今年の新薬で高価な医薬品では、報道でもありましたが、血液のがんである白血病の新しい治療薬「キムリア」は1回で3349万3740円もします。保険から支払われますが高額医療となるため公費負担となるでしょう。また当院は神経難病で受診される患者さんが多く、医療費の問題は他人事のようには思えません。
平成29年6月の閣議決定において、「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とする」と定められました。当院の使用割合はまだその数値に到達していませんが、今後もジェネリック医薬品への変更を推進していこうと思っています。